
本日は、グッゲンハイム・マフィアでお客様に座って頂いている
約100名様分ある椅子の中の20脚あるイームズチェアについて。
「イームズ」
詳しく知っている方も多いのではないかと思います。
デザイナーのイームズ夫妻やFRP素材について、いまさら語るのも、
ちょっと恥ずかしいので、詳しく知りたい方は、Wikipediaって頂くか、スタッフにお尋ね下さい。
さて、たくさんの種類があるイームズチェアの中で当店にあるのは
「サイドシェル・チェア」
と、
「アームシェル・チェア」
の2種類。両方ともハーマンミラー社の製品で俗にいう当時モンの本物ってヤツです。ちなみにシェルとは英語で貝殻という意味です。曲面のデザインが貝殻ぽいでしょ?
製造年代も、もちろん古いものですが、毎日過酷に使用しているので痛みも激しいです。
今となっては、ウン十万で売買される事も珍しくないイームズチェアも、発端は
「良いデザインを安価に誰にでも使えるように・・・」
と、言うことでした。
グッゲンハイム・マフィアでは、イームズチェアの基本理念に忠実に、
高価になってしまった椅子でも、バンバンお客様に座って頂いております。
イームズ夫妻が生きていたら見せてやりたいです!
サイドシェル・アームシェルチェアは、自由に足を選び付ける事ができ、また、現在残る当時モンの足は、希少価値があり高価です。
ちなみに・・・・
黒い方「サイドシェル・チェア」には、「エッフェル」といわれる足が付いております。
フランスのエッフェル塔に似ているから「エッフェル」ですね。
「エッフェル」にも時代により初期・中期・後期と変化があり、当店のは後期の形のものが付いております。
現在生産され新品として売られている「サイドシェル・チェア」は復刻なので、一番希少性の高い初期の古いタイプが復刻されて付いているものが多いですね。
グッゲンハイム・マフィアの「エッフェル」は、復刻ではなく当時モンです。
また、床と接地する、「グライズ」といわれる部分が、使っているうち割れてしまって困ったりもしています。
割れてしまった「グライズ」も日々、当時生産された部品で直したりしています・・・
白い方「アームシェル・チェア」には、「キャッツクレイドル(あやとり)」といわれる足が付いています。
たしかに、あやとりみたいですね(笑)
「アームシェル・チェア」は最近まで復刻がされていなく、かなり高価に売買されています。
程度と足の形にもよりますが、10万以上で売られているものも少なくありません。
「サイドシェル・チェア」は以前から復刻が生産販売されていますが、
「アームシェル・チェア」は、生産権利や販売権利の問題から中々復刻されなかったようです。
第二次世界大戦によりあらゆる技術が進歩し、この二つの椅子に使われている「FRP」という素材も
例外ではなく、40年代後半から50年代以降の時代の象徴として考えても過言ではないと思います。
イームズを語る上でもう一つ、成形合板(プライウッド)を使った椅子というのも第二次世界大戦により
進歩した技術よる産物だと思います。
では、次回は、「プライウッド」のことについて書きましょうか。
そうそう!
イームズチェアから影響を受け70年代から同じような椅子を製作している、
日本の「コトブキ」という会社の椅子も、グッゲンハイム・マフィアでは使っております。
コトブキvsイームズ(笑)